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Channel: 地方私鉄 1960年代の回想
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早春の津軽平野

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津軽平野の鉄道を訪問したのは昭和41年の3月初めであった。
花輪線の龍ヶ森で86三重連を撮って陸中花輪で一泊後、陸中花輪の始発に乗り早朝の大館へ出た。
この頃の奥羽本線は蒸機列車がまだ盛んに走っていて大館は蒸機で賑わっていた。

早朝の大館駅 花輪線の86 1966.03.03

早朝でまだうす暗い大館駅. 奥羽本線青森行き鈍行列車

うす暗い大館駅を6:32に青森行鈍行列車が発車した。 秋田・青森の県境矢立峠を補機をつけて越え、弘前まで1時20分ほど。朝の車内の殆どは弘前へ通う高校生達で通学列車であった。山並みが去り勾配を下ると津軽平野が開け遥かかなたに白く光る岩木山が見え、美しい光景だ! いかにも津軽へやって来たという感じがしたものだった。到着した弘前の駅は朝の勤客・通学客で活気を帯びていた。

 弘南鉄道から見た津軽富士(岩木山)
津軽平野を走る弘南鉄道、弘前電鉄、津軽鉄道、国鉄五能線は津軽富士(岩木山)を背に凍りついた残雪の田畑の中を個性溢れる旧型車両が走っていた。

津軽富士を背に走る弘南鉄道  1966.03.03
朝のラッシュが過ぎ、のんびりした頃

弘前の裏町から出ている弘前電鉄の電車

五能線の五所川原駅 跨線橋を渡ると津軽鉄道のりばがある. 1966.03.03

五能線の五所川原駅.津軽鉄道の金木、津軽中里方面への乗換え案内がある.

殺風景な津軽鉄道の五所川原駅ホーム

津軽富士を背に五所川原を発車した津軽鉄道の混合列車

岩木川を渡る五能線86列車. 五所川原

五所川原17:30発の五能線下り列車を岩木川鉄橋で撮り終えると辺りは急激に暗くなり五所川原の街に灯りがつき始めた。気がつけばこの日は朝にパン一きれをかじっただけ、まともに食事する時間もなかった。今夜のねぐら青森発23:45の急行「八甲田」が発車する青森で駅前に出てこの日初めてまともな食事(定食)にありつけた。夜行列車で数時間寝ると翌朝4時過ぎには花巻下車となる。

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