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Channel: 地方私鉄 1960年代の回想
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北陸鉄道加南線 悲運な特急電車

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北陸鉄道加南線の主力路線である山中線に登場した特急電車6000系「くたに」と6010系「しらさぎ」の話題が出たところで、この電車の現役時代を再び紹介してみます。

1962(昭和37)年に「くたに」が登場し、翌年に「しらさぎ」が増備された自社発注の特急電車。
写真の「しらさぎ」は投入した翌年で、中古品の足周りの上にアルミ合金製の車体がピカピカに輝いていた。そしてツートンカラーの「くたに」は投入2年目で、カルダンドライブの最新鋭電車が優雅に走っていたのが印象に残る。

北陸本線大聖寺から山中温泉までの温泉客を見込んで投入した2編成だったが、その後の余りにも急速な社会の変化により、バスやマイカーに客を奪われ1971(昭和46)年の山中線廃線で役目を終えた。
この2編成が山中線で使われたのは僅か10年にも満たない。その後大井川鉄道に引き取られ没落した姿の方が遥かに長い年数だったようだ。山中線に登場してからの数年が山中温泉と山中線ともに繁栄していた時代だったのだろう。

6010系「しらさぎ」 山中温泉 1964.12.29

旧型車の台車・電機品を流用した「しらさぎ」 山中温泉

ピカピカに輝いていた6010系「しらさぎ」 大聖寺 1964.12.29

大聖寺駅で発車を待つ「しらさぎ」の車内

ツートンカラーに塗られた6000系「くたに」 河南-山代

元温泉電軌1820形(ブラウンボベリのコントローラ搭載)と 「くたに」が出会う河南駅

山中車庫に休む「くたに」

全てが新製された「くたに」 山代車庫

美しい「くたに」の車内

元温泉電軌1810形と並んだ「くたに」  山代車庫


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