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Channel: 地方私鉄 1960年代の回想
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日光軌道線 山岳電機 町中を行く

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日光軌道線の貨物輸送は国鉄日光駅から国鉄貨車をそのまま清滝にある古河電工まで運び、日光駅での積み替えなしで輸送されていた。昭和22年に山岳電機ED600形(元国鉄アプトED40形)2両が導入されたが、元アプト式のため運転台が片方しかなく貨車の最後部に連結してプッシュ登坂し、帰りは機関車の背中側を先頭に坂を降りてくる。こんな異様な光景はさぞや見ごたえがあったことだろう。

昭和30年に新鋭の山岳電機ED611が導入され、登り下りとも機関車が先頭について牽引するまともな列車編成となり貨物輸送の効率化が図られた。

日光軌道線は馬返までの9.6Kmは平均32‰、最大60‰と勾配につぐ勾配で、東武日光駅を出るとすぐに神橋まで最大で58‰の急勾配を登る。電車も凄いが、新旧の山岳電機もよくこんな急勾配の併用軌道を登坂したものである。路面電車のきついカーブ(改修はしてあるが)や軌道(レール)のねじれなどで脱輪など起きなかったのだろうか。

1967.12.21  撮影:田辺氏

町中を走るED611貨物列車、東武日光駅前を出るといきなり最大で58‰の急勾配を登る

警察署前で交換

写真をよく見るとこの大通りがいかに急坂であったかが分かる.
この区間の勾配は最大で58‰

参考:鉄道ピクトリアル増刊 「私鉄車両めぐり第3分冊」1962年 

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